タナゴの解説を読んでいると、「全長〇〇cm」「体長〇〇cm」という2つの言葉が出てきます。「どっちも同じじゃないの?」と思われがちですが、実は魚の世界では厳密に使い分けられています。
今回は、知っているようで知らない「魚の測り方」についてお話しします。
1. 全長(ぜんちょう)とは
「口の先から、尾びれの先」までの長さのことです。
- 特徴: 私たちがパッと見て感じる「魚の大きさ」そのものです。
- 注意点: 魚が喧嘩をして尾びれが欠けてしまったり、病気でヒレが短くなったりすると、同じ魚でも数値が変わってしまいます。
2. 体長(たいちょう)とは
専門的には「標準体長」とも呼ばれ、「口の先から、尾びれの付け根(肉の部分)まで」の長さのことです。
- 特徴: ヒレの長さを含みません。
- なぜこれが必要なの?: ヒレの状態に左右されず、その魚本来の「骨格の大きさ」を正確に測るためです。学術的な調査や、図鑑のデータではこの「体長」が基準になることが多いです。
3. ヤリタナゴを例に見てみよう
ヤリタナゴの場合、シュッとしたスマートな体型が特徴ですが、尾びれが長い個体も多いです。
例えば、ある大きなヤリタナゴを測ったとき:
- 全長:10.5cm(尾びれの先まで入れると10センチ超え!)
- 体長:8.7cm(ヒレを除いた本体の長さ)
このように、測り方ひとつで数値に大きな差が出ます。「全長10cmのヤリタナゴ」と聞くと、飼育者としては非常に立派に育ったな、と感じるひとつの指標になりますね。
4. 正しく測るための「観察ケース」のススメ
投稿写真にあるような、定規が付いた「メジャーケース(観察ケース)」を使うと、魚を傷つけずに素早く測ることができます。